ユリゴコロ  沼田まほかる

沼田まほかるの「ユリゴコロ」を読了。

人間の奥にある暗闇とそこに堕ちていく人の感覚の描写がとてもうまくて、読んでいてゾクゾクした。

肉体的なものだけでなく精神的な意味も含む自傷の感覚、越えてはいけない一線を越えざるを得ない強迫観念、越えてはいけない一線を越える時の高揚感と開放感、そこで得られる満たされた気持ち、そういったものの表現には共感できる点が多かった。

一方で人殺しや娼婦など登場する人物のアウトサイダーっぷりに目が行きがちだけど、その先に生きる意味や愛のようなものがちゃんと描かれていた。例えそれが歪なものでも、人はそういうものを渇望するし、必要とするのだと思った。

面白かった。

 

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